旅行の出発前、空港で「スーツケースがラップでぐるぐる巻きになっている」のを見たことがありませんか?
これは「スーツケースラッピング」というサービスです。今回はそのメリット・デメリット、海外と日本の違い、さらに実際のトラブル事例も交えてご紹介します✈️
スーツケースラッピングとは?
スーツケースラッピングとは、スーツケース全体を特殊なフィルムで包むサービスのことです。
主に国際空港の出発ロビーにあるカウンターで提供されており、有料(1,000円~2,000円前後)で利用できます。
ラッピングのメリット
✅ 傷や汚れから守れる
スーツケースは空港での荷扱い中に傷ついたり、汚れたりすることがあります。ラッピングすることで表面の保護になります。
✅ 盗難・いたずら防止
ラッピングされていると開けにくいため、不正開封の抑止力になります。セキュリティ対策として利用する方も多いです。
✅ スーツケースの一目での識別
ラップの色やステッカーで、自分のスーツケースを見つけやすくなります。
ラッピング事情!海外と日本の違い
海外ではスーツケースラッピングは比較的一般的なサービスで、特に南米・東南アジア・中東などでは多くの人が利用しています。
これは、盗難や荷物のすり替えといったリスクが比較的高いためで、防犯目的として定着しています。
一方、日本では比較的安全な環境であることや、空港スタッフの荷扱いの丁寧さから、ラッピングの利用率は低めです。
「念のため」「新品のスーツケースを汚したくない」といった目的で利用される方が中心です。
つまり、行き先によって必要性が大きく変わるのが、ラッピングの特徴とも言えます。
海外で実際に起きたトラブル事例
こうしたラッピング文化が根付いた背景には、実際に海外空港で起きた数々の盗難・トラブル事件の存在があります。以下に代表的な事例をご紹介します。
🛬 2013年・イタリア:アリタリア航空の職員による組織的窃盗
ローマ、ミラノ、ナポリなど主要空港で、アリタリア航空職員が預け荷物から金品を盗むという事件が発覚。計86人の係員が逮捕される大規模な不祥事となりました。
🛬 タイ・スワンナプーム空港
現金や貴重品を抜き取るグループによる盗難事件が繰り返されており、2023年にも摘発事例があります。
🛬 フィリピン・マニラ空港
通称「タンバラ(tanim-bala)」事件と呼ばれる、銃弾を荷物に忍ばせて旅行者に罪を着せ、金銭を要求する手口が過去に多発。現在も注意が必要です。
🛬 キューバ・ハバナ空港
鍵部分を破壊して荷物から電子機器などを盗むケースが報告されており、スーツケース破損と中身の紛失被害が頻繁にSNSなどで共有されています。
🛬 その他にも
麻薬などの違法物を荷物に混入し、知らずに密輸させられるケースも世界中で確認されています。
🔍 つまり、海外では「自分の荷物を守る」ことが自己防衛の第一歩なのです。
ラッピングのデメリットや注意点
⚠️ 費用がかかる(1回 1,000〜2,500円程度)
⚠️ TSA検査でフィルムが剥がされる場合がある(特にアメリカなど)
⚠️ 環境負荷の問題(使い捨てのラップ素材)
当店からのアドバイス
• 海外旅行の際はラッピングで荷物を保護
心配な方、荷物を大切にしたい方には特におすすめです。
• 施錠・TSAロックを活用し、不正開封を防止
鍵付きスーツケースやTSAロックを使うことで、セキュリティを強化できます。
• 預け荷物には貴重品を入れず、機内持ち込みを推奨
現金やパスポート、カメラ、電子機器などは手元で管理を。
✈️ 日本の空港ラッピングサービス一覧
🛬 羽田空港(国際線)
• 第3ターミナル(国際線出発ロビー3F)に24時間営業のラッピングカウンターあり(料金:160 cm未満 1,500円、160 cm以上 2,500円)
🛬 成田国際空港
• 第1ターミナル南ウイング4F/中央ビル4F(保安検査前)
“wRapper RAPI”にて07:30〜21:00または08:00〜19:00に営業
• 第2ターミナル本館3F出発ロビーにも同サービスあり(第3ターミナルは非対応)
🛬 関西国際空港(KIX)
• 第1ターミナル4F北・南のカウンターに「YOUR WRAP」カウンター設置
北店06:30〜22:30/南店07:00〜22:00で、一般荷物1,500円、ゴルフバッグなど2,000円
🛬 中部国際空港(セントレア)
• 第2ターミナル2F 手荷物サービスカウンター内(国際線チェックイン横)にて11:00〜18:00営業、料金1,100円~1,650円
🛬 新千歳空港(札幌)
• 国内線ターミナル1Fおよび国際線ターミナル3Fにラッピングサービスあり
新千歳空港では手荷物預かり所併設でストレッチフィルム使用可
🌟 活用ポイント
• 営業時間と設置場所が施設により異なるため、事前に出発ターミナルで要確認。
• 料金目安:1,100円〜2,500円。荷物サイズや空港によって幅あり。
• 注意点:一部空港(例:成田第3ターミナル)には対応カウンターがない可能性があるため、別ターミナルの利用が必要。
📌 まとめ:スーツケースラッピングは、少しの手間と費用で大きな安心を得られるサービスです。
海外では、日本とは比べものにならないほどの荷物トラブルが報告されており、「自分の荷物は自分で守る」意識が大切です。
ラッピングを含め、安全・快適な旅の準備をしっかり整えて、心に残る旅をお楽しみください✈️✨